電話消毒薬は『電話機送話口の消毒に使用される事が目的』とされる『疾病の予防』の範疇に公衆衛生用薬効群の消毒薬に属している『医薬品』です。
昭和初期、結核が国民病と言われる程に蔓延し、国は結核の撲滅と予防を最重点課題として取り組んでいました。電話消毒薬は結核菌を殺菌する成分を配合しており、予防につながる医薬品として広く普及しました。
明治34年鹿児島市鍛治町に住む薗田氏が、不動貯蓄銀行に勤める傍ら電話機送話口が唾液で汚れていることに気づき、何とか消毒しないと不潔、不衛生であると考え、考案したものといわれています。
一方欧米においては、明治43年イギリスのフォノタス社によって毎週1回の電話機清掃サービスが始められました。
明治36年薗田氏は、鹿児島を出て大阪にてフォルマリン液を用いて電話衛生事業を開始しました。当時は、官公署新聞社、商社等には未だ女性の進出など夢想いだになかったときで、僅かに小学校の女教員、看護婦、電話交換嬢位のものでありました。
電話消毒サービスに従事する婦人が文金高島田に袴を着用、珍しいバスケットを持って電話を消毒する姿は時代の先端をゆくモダンガールとして当時の新聞紙面を賑わしたことでありました。
昭和27年電話消毒薬は、薬事法に基づき、人の疾病の予防の範疇として”電話機送話口の消毒に使用されることを目的”とする「医薬品」となりました。
このことは、有用性が認められたこととなり、さらに電話消毒薬は普及しました。常に消毒されているという清潔感と安心感が無意識のうちに必要性を生み、評価をいただいて定着しました。