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 生肉による感染症 他にもあります

  生の肉や加熱が不十分な肉を原因とする食中毒は、E型肝炎ウイルスの他にカンピロバクター
  による事例も多くあります。

  これからの夏にかけて増加する傾向にあります。


  カンピロバクターは、家畜、家きん、ペット、野生動物、野鳥などあらゆる動物が保菌して
  います。

  食用としている身近なものでは、ニワトリや牛、ブタ等などで、その腸管内に生息していま
  す。
  これらの肉(特に鶏肉)やレバーなどの臓器を生のまま食べたり、加熱が不十分な状態で食
  べることにより感染します。


  また、何らかが原因で水系がカンピロバクターに汚染された場合、集団感染に発展しやすく
  なります。

  1978年にアメリカのコロラド州において、水道水が汚染源となり約2,000人に集団感染
  しています。このときにカンピロバクターの食中毒が世界的に知られるようになりました。

  日本においても、1979年に札幌市の大型スーパーから約7,700人におよぶ集団感染が
  発生しました。井戸水がカンピロバクターと病原性大腸菌に汚染されていたためでした。


  その他にも、生肉などを取り扱った手や調理器具を介して、菌が広がることもありますので、
  調理する際にも注意が必要です。


  最近のカンピロバクターによる食中毒事例では、“鶏たたき”や“とりわさ”、“鶏刺し盛り合わせ“
  などが発生源となっています。生あるいは半生の状態で食べたこと原因となっています。


  感染した場合、少量の菌(100個前後)で発症し、発熱、倦怠感、頭痛、吐き気、腹痛、
  下痢などが見られます。
  子供や高齢者がかかった場合、重症化しやすいため、いっそうの注意が必要です。


  カンピロバクターは、冷蔵または冷凍温度下でも生存できますが、熱に弱いため、十分に
  加熱することで死滅します。
  東京都の健康安全センターが行った肉団子の加熱実験では、肉団子の内部の色が変わるまで
  加熱しないと、完全に菌は死滅しないことが分かっています。

  また、乾燥にも弱いため、調理器具などはよく洗浄し、熱湯消毒後よく乾燥させることが大切
  です。


  カンピロバクターも性質さえ分かっていれば、それ程恐ろしい菌ではありません。

  とりわさなど、とてもおいしいのですが諦めて、しっかり加熱されたものを食べましょう。

 

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