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2016年11月

 まもなくインフルエンザの季節

  今年もインフルエンザの流行が徐々に拡大しています。

  厚生労働省の11月18日の発表によると、11月7日から13日の間(第45週)の定点当たり報告
  数は0.84となり、前週の0.59より増加しました。
 

  インフルエンザの患者数は、全国約5,000のインフルエンザ定点医療機関(小児科約3,000、内科
  約2,000)から毎週報告されており、その1定点当たりの患者数が10を超えると注意報となり、30
  を超えると警報が出されます。

  注意報は、流行発生前であれば、今後4週間以内に大きな流行が発生する可能性があり、すでに流行して
  いれば、流行が続いていることを示しています。
  警報は、大きな流行が発生していることを示しています。


  第45週の時点で報告数の一番多い都道府県は、沖縄県で定点当たり7.97となっています。その後、
  栃木県(2.86)、北海道(1.92)、福井県(1.91)、岩手県(1.54)、群馬県(1.36)、
  埼玉県(1.12)と続いています。


  定点医療機関のこの1週間の患者報告合計数が4,133人ということから、定点以外を含む全国の医療
  機関をこの期間に受診した患者数は、推計で約5万人になる模様です。

  小中学校、高校においては、すでに学級閉鎖や学年閉鎖まで発生しています。


  現在は、インフルエンザが流行していませんが、例年、年明けから流行が拡大しています。

  予防対策はしっかりしていきましょう。万一感染してしまった場合は、他の人に拡大させないように
  十分に注意しましょう。


  くしゃみや、咳でシブキが飛び散ります。もし風邪やインフルエンザにかかっていたら、ウイルスが
  含まれたシブキが飛び散ることになります。
  距離も数メートル飛ぶことが実験で分かっています。

  また、空間に散ったウイルスは、空間で30分以上浮遊しているということです。

  他人に移さない予防対策も考えていきましょう。

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 鳥インフルエンザウイルスが南下

  先日、秋田市の大森山動物園で飼育されていたコクチョウの死骸から鳥インフルエンザウイルス
  が確認されました。
  簡易検査によるため、精密な検査が必要と思われますが、関係各所が警戒、野鳥の監視を強化
  するということです。


  農林水産省によると、今年の6月に「高病原性鳥インフルエンザ(H5N8型)」に感染した
  野鳥がロシアの野鳥営巣地で確認され、8月にはアラスカでも感染した野鳥が確認されました。

  その後、10月以降には、欧州の各地でウイルスに感染した多数の野鳥が確認されています。
  特に、ドイツでは60羽の野鳥、オーストリア、ドイツ、スイスの国境に位置するボーデン湖
  では、100羽超の野鳥の死亡が報告されています。
  ハンガリーでは、農家の七面鳥にも感染が広がってしまいました。
  さらに南のインドでも、野鳥の感染が確認されています。

  これらの感染原因となったウイルスは、ロシアから越冬のため南下した野鳥によって運ばれた
  とみられています。


  鳥インフルエンザウイルスは、野鳥であるカモやアヒルなどの水鳥の腸管に保有し、共存をは
  かっています。

  通常、その宿主に対して病原性を示すことはありませんが、何かが原因で強毒になり、致死率
  の高いものが「高病原性鳥インフルエンザウイルス」と呼ばれます。


  鳥インフルエンザウイルスは、ヒトへは感染しないと考えられてきましたが、近年、インドネ
  シアやタイ、ベトナムなどアジアを中心に、高病原性インフルエンザウイルスがヒトに感染し、
  鳥インフルエンザを発症したことが確認されています。


  現時点で、過去に日本で発症した人はいません。

  ヒトには感染する確率は低いようですが、濃厚に接触した場合には感染する確率が高くなる
  ようなので、死骸や排泄物などには十分に気をつけなければなりません。

 

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 歴史的建造物にみる抗菌知識

  古代エイジプのミイラには、腐敗から守るために、天然のコールタールやプロポリス、オレガノ
  やシナモン、クミンなどのスパイス、その他にもいろいろな香料、薬用植物を使用しています。
  どれも抗菌作用や抗酸化作用、腐敗防止作用があることを、昔の人たちは分かっていたんですね。


  日本でも天然の優れた抗菌効果を持つものが昔から知られており、それを利用しました。

  それが、東北地方に多く産出するヒバの木です。

  東北ヒバには、ヒノキチオールと呼ばれる天然の抗菌成分が含まれており、細菌やカビの増殖を
  抑える効果があることが、科学的に証明されています。
  防虫効果もありシロアリなどを寄せつけず、消臭・脱臭効果があることも分かっています。


  ヒノキチオールは、台湾に自生する「タイワンヒノキ」の精油から、日本人科学者が発見したも
  のです。
  日本に数多く植えられているヒノキ(檜)には、ほとんど含まれていないようですが、東北ヒバ
  には、ヒバ材100kgから1kg得られる程度に含まれているようです。


  タイワンヒノキや東北ヒバは、耐水性・耐久性が非常に優れており、東北ヒバを用いた古い建造
  物は、微生物などによる腐食や劣化が少ないとされています。


  松尾芭蕉で有名な岩手県平泉の中尊寺・金色堂は東北ヒバが多用されており、これによって長い
  時を経ても保存状態が良いことで有名です。
  他にも弘前城(青森県)、掛川城(静岡県)、鶴の舞橋(青森県)などにも使用されています。

  ちなみに、昭和46年に再建された「明治神宮の大鳥居」は、樹齢2450年の直径3.5mの
  タイワンヒノキが使われたそうです。

  優れた抗菌・抗カビ作用を有するヒノキチオールは、建物の保存に貢献しているだけでなく、
  中尊寺・金色堂に安置されている、藤原三代のミイラの保存にも役立っていると考えられてい
  ます。

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