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 地球上で最初に誕生した生命は菌

  地球上での生命の起源はなぞが多いのですが、いろいろな分野の研究で、最初に誕生した生命
  は、嫌気性菌の形で誕生した「古細菌」ではないかとされています。

  今からおよそ30~35億年前に誕生したとされ、ものすごい歴史のある生命です。


  古細菌は、ウイルスや一般的な細菌とは別の生き物であると考えられています。

  古細菌には、火山など100度近い高温環境でも生きられる超好熱菌、高濃度の塩分の環境を
  好む高度好塩菌、メタンをつくるメタン生成菌などがいます。

  その中のメタン生成菌は、廃水処理において有機物の分解に利用されています。


  先日、高度好塩菌が認知症状に関与している疑いがあるという研究報告がされました。

  京都大学と鹿児島大学の研究チームが、2005年~2012年にかけて、認知症の発症の
  原因をつきとめるために調査をしていました。

  その調査によって、症状が進行している認知症患者の脊髄や脳に炎症が起きていることを見つ
  け、炎症が起きているところの組織片に核や細胞壁を持たない微生物が血管の周りに集まって
  いたことが分かりました。
  この微生物のDNAを調べると、古細菌の中の高度好塩菌と非常に似た配列が多数見つかり、
  形状などから古細菌と判断したということでした。

  従来、細菌とは違い、古細菌が病気の原因になるとは考えられていませんでしたので、様々な
  方面から注目されているようです。

  未だ原因がはっきりしない認知症について、解明していくための糸口となるかもしれません。
  もしかしたら、認知症も感染症の一つだったということになるかもしれません。


  ノーベル生理学・医学賞を受賞した大村教授が発見した放線菌による成果といい、見えない
  微生物の奥深さに驚嘆させられます。


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